皆様お疲れ様です。
昨日電子書籍で「虐待父がようやく死んだ」著者:あらいぴろよさん を読みました。
買った理由は「ようやく死んだ」という言葉が「いったいどういう意味でこのタイトルにしたのか」という疑問でした。
どういう答えなのかそれも期待もありません。
ただ知りたかったからです。
本を読んでみて
正直に言うと、私の期待には応えてもらえませんでした。
本の内容の良しあしではなく、
実体験としてわかるのですが、
他人のつらさってわからないですね。
著者が女性であるということの違いもあるのですが、
共感を覚えられないところがあります。
私も他人に私の体験を話しても相手の反応が、私の期待したものと違う場合、
かるく失望を覚えます。そして、その経験がいつものことなので、またかという気持ちと
話をしてよかったのだろうかという気持ちが混ざり合います。
「なんでわからないの?」と彼女がわかってもらえない相手に問い詰めるシーンがあります。
私は問い詰めません。うまく説明できないからかなと思っていました。
今でもできません。
たとえば「体が動かなくなった」とどうやって説明するんでしょうね。
私はずっと昔こんな言葉をつかっていました。
でも今は動くし、その当時の感覚も忘れてしまいました。
動く人には「動かない」という感覚が分からないと思います。
私にも正直いまわからない。
それなら、説明もできませんよね。
本の中で、しみじみと共感を覚えたのは、いろいろあるのですが2点ほど触れます。
1彼女のお兄さん
何気ないシーンですが、夜、野原で彼女のお兄さん(中学生くらい?)が流れ星を見ながら
「早く家をでられますように」というシーンです。
私も、「早くこの家をでたい」と思っていたなあと思いだします。
2彼女の母親
父親に暴力をふるわれて、家を出ていくときがありました。
一度離婚されて、そのあとまた結婚する展開でした。
こういう女性でもまだ抵抗する気概があるのだと知りました。
再婚しないほうがよかったのかもしれませんね。
再婚した理由の主たるものはおそらく、子供の教育の面(金銭的な面)です。
とにかくいま60、70くらいの世代は「いい大学に入っていい会社に就職」こそ正みたいな信仰があります。
自分の頭で考えられない人がそういう信仰に向かいます。
それを逆手に大学が乱立。大学生の学力低下という始末。
本当にこれはテレビの悪影響と思っています。単一の価値観に縛られすぎて、
自分の頭で考えられない人を洗脳させてしまいました。
テレビも漫画も大人はこんなこと言う人ばっかり出てきましたよね。
さらには、学問の価値に言及する人なんか見たことないです。
話戻りますが、
私の母親は、こういう人ではありませんでした。
詳しくは今回書きませんが、母親について今度書いてみようかと思いました。
今回この本を買ってよかったかと問われれば、
即答でイエスとはいえません。
ただしこれは私についての感覚にすぎません。
アマゾンでの評価も高いし、読んでみて感じるところはなにかしらあると思います。
渾身の作品だと思いますが、共感を覚える箇所が少なかったからか
少しだけ辛口です。消極的におすすめします。
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